本尊は木造の阿弥陀如来立像である。この阿弥陀如来立像は、教如上人が京都から二体奉持してきた阿弥陀如来像の一体と言われ、他の一体は浅草本願寺に納められている。現存している本尊(東京指定有形文化財)は、慶長期の制作と推定されている。来迎形阿弥陀如来三尺像で、当時京都の仏師たちの間に流行した鎌倉時代様式にならう、復古調の造像と見ることができる。京都から奉持してきたという寺伝は信じることができ、中世末期の仏像として、形制・面相ともよく整い、彫りもしっかりしており、品川区文化財に認定されている。
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御本尊
当寺の本尊で、像の高さ97.4cmの寄木造の像である。
来迎印を結び、顔立ちは大変やさしい表情に作られている。体もほどよい肉付きで、衣の文様も自然な皺で質感を巧みに表しており、典型的な鎌倉様式を示している。
寺伝によると、この像は京都で制作され、当寺に運ばれたもので、鎌倉期に制作されたものとして大変貴重である。(品川区教育委員会)